蚊帳の中の独り言。

青年海外協力隊 2017年度2次隊 トンガ 看護師

fakamēの話。

 

またしてもお久しぶりです。2ヶ月ぶりですね。

今月はJICAの世界日記がお休みになるので(事務所的事情)こちらの更新を週一目標で頑張って行きたいと思います。(といいつつ、もう5月が半分過ぎた、あれ、こんなはずじゃ)

 

 

5/5、日本のこどもの日に、トンガもこどもの日と呼ばれる教会行事に参加させてもらいました。

 

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話は遡ること、3月中旬の日曜日、

いつもお世話になっているトンガ人ファミリーの家に、日曜日の教会後、昼ごはんをごちそうになりに行きました。

わたしはだいたい日曜日は、Uesiliana かsiasi Tonga tauataina のどちらかの教会に行っています。

前者の教会は近所でよくお世話になっているお家で、後者の教会は、クリニックで働く同じ村の保健師さんが通ってる教会なので、だいたい交互に顔を出しています。

 

今回は前者の教会に行った後でした。

そのとき、わたしにとって、トンガのお母さん的存在の女性に、

「fakamēはどうするのか。」と聞かれました。

 

fakamēとは、トンガにとって、こどもの日です。

 

 

お、来たぞ、これは。

と内心構えましまた。

 

なぜかというと、去年のfakamēはすっかりうっかり忘れてしまい、ニュージーランドへ任国外旅行へ行ってしまって出られなかったのです。

わりとそれについては、トンガのお母さんに怒られました。笑

 

もうアラサーのいい大人がこどもの日なんて…と思いますが、

トンガ人にとって、わたしたちは子どものような存在なのですね。言語って大切。3歳児レベルの現地語しか話せないから、子どもたちも自分と変わらないじゃん、こいつ。って感じで扱ってくるからね、言語ってすごい。笑

さて話を戻すと、

fakamēはエウアにいるし、ここの教会に行くつもりだと話しました。

 

そうすると、

「それなら、lesoniを受けなさい。同じ日本人隊員もfakamē行事でlesoniをやるんだから、あなたも受けなさい」

といわれる。

わたしとしては、

「ははー仰せの通りに」

という感じで、lesoniを受けることになりました。笑

 

 

さて、lesoniとは。

 

日曜日の午前中の教会のあと、午後からサンデースクールがあります。

わたしはいつもは昼ごはんをいただき、日曜日の教会ごとは終わりますが

その後に高校生くらいまでの子どもたちはキリスト教について学ぶサンデースクールに通っています。

そこでやっていることをトンガ語で「lesoni」と呼ぶらしいです。

 

クラス分けもあり、小学校にまだ通っていないkindyから小学生以上は6クラスに分かれており、

わたしはその一番上のkalasi 6 という高校6〜7年生(トンガは高校が7年生まである)たち、20歳前後の子どもたちと一緒のクラスに参加させてもらいました。

 

突然知らない日本人がサンデースクールに登場したら、誰こいつ?となると思いますが、

いつもお世話になっているお家のおばあちゃんがそのlesoni の先生で、もう一人の先生もクリニックの患者さんなので、意外とすんなり入れました。

高校生たちは何だこの日本人と思ったと思いますが(笑)

 

2つの劇をやる予定で、

1つは 家族の話ともう一つはがっつりキリスト系の話。

 

わたしがもらった役所は、ナレーター2行と3行ずつといったところでした。

全部トンガ語で、見るのは禁止。暗記しなけらばなりませんでした。

 

配役をもらって少し練習してそこで終了。

トンガ語はだいぶわかるようになったし、話もするけど、ちゃんとした文法で話せてないので(笑)読むのですら、けっこう大変でした。

 

練習を重ねなきゃいけない中、

わたしはババウ、ハーパイ旅行へ旅立ちました✈️(詳細は世界日記をどうぞ!)

 

イースターはサンデースクールなしで、

次の週である4/28、久々のサンデースクール。

案の定覚えておらず、それどころか一つなんて自分がどこを読むかすら忘れていた。覚えようとしないって怖い……

 

午前中の教会が終わった時に、同じlesoniを受けている高校生を捕まえて、

わたしどこ読むんだっけ??

って聞き、慌てて覚え直す始末……

 

そんな数十分で覚えられるほどの記憶力はないので(笑)

案の定、先生方には覚えてくるのよ!本番は来週なんだから!と怒られる。すみません、日本人の分際でこんなんで…

他にも年齢も17〜21くらいの集まりだから、なかなか歌を歌ったり、劇をしたりするのを嫌がる年頃。とくに男子は。

なかなか先生方の思ったようにいかないために、

今日の夕方も平日の夕方も練習するわよ!!!と喝が入る。

 

夕方17時くらいから再度集まり、練習。。。

 

その練習がまずまずだったようで、平日の火曜日だけ、再度練習することに。

 

それまで私は活動先でも歩きながらでもとにかくひたすら呪文のように、自分の読むべきところを読み、

Lesoni fakamē をやるんだと活動先で話すと、

「Lau mai!」(読み上げなさい!)

と言われ、目の前で暗唱させられました(笑)

でもこれすごいありがたくて、ちょっと緊張もして、覚えていないところを把握できて。

 

 

さて、火曜日の18時頃、教会に行くもやる雰囲気全くなし。

これはやるのか??と思いつつ、待つ。

ちらほらと人が集まり始めるも、先生たちが来ない。

今日はお葬式があったせいで、集まりが悪いらしい。

もうやらなくていいんじゃない〜?って雰囲気が出始める。もう7時過ぎだし。

と思ったら、先生が1人登場。

やるのか、これは。

と思いつつ、暇だったので、女子高生とおしゃべり。

日本語の授業を取ってる子がいて、日本語スピーチコンテストの前だったので、

必死に覚えていたのを見て感動する。内容もまた感動する。 

日本語教えて。と日本語の授業を取っていない女子高生に言われるので、

日本の女子高生がよく使っているような、口語的日本語を教える←

思ってるよりもウケが良く、満足(日本語教師の方々には怒られるやつ)

 

結局、20時前に1回だけ、練習し終了。

 

 

さ、リハーサルは金曜日。

きちんとした正装で行かねばならないらしく、

16時半に来なさい!とトンガ人ファミリーのところでタオヴァラという腰巻ゴザを巻いてもらう予定だったのに、

こういうときに限って病院行事が重なり、抜け出せず、途中で無理やり抜けて、家まで30分かけて歩く始末。

慌てて向かうも、意外と余裕(笑)というお決まりのパターン(笑)

 

リハーサルはfaifekau という一番位の高い牧師さんの前で行いました。

こう言いなさいというアドバイスを子どもたちにしていきます。

 

とくにアドバイスはされなかったものの(たぶん)

20時半くらいに終わったのに、そのまま居残り練習…さすがに眠かった。

そこで「māmao(あくび)」というトンガ語を覚える。

高校生から手もつけた方がいいと言われ、手の振り方も覚える。

 

さて、本番。

午前中は白い衣装で、教会のお祈りのみ。

 

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でも突然呼ばれ、練習していた「Heveni 」

という曲を歌うことに。

そこで歌うなら教えてくれよ。と。笑 あるあるですね(笑)

 

午後はトンガ人のファミリーが作ってくれた子どもたちとお揃いのプレタハで参加。

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さて、lesoniの本番です。

 

緊張のあまり、ちゃんと言えたかも覚えていないけど、

とりあえず、止まらずに言えたのでよかったとしておきましょう!

 

さすがトンガ人だと思ったのは、高校生たち(笑)

 

家族の話のときに、母親がおばあさんなった姿が登場するのですが、

練習のときに一切小道具なんて使ってなかったのに、

おそらく、自分の祖母に借りたであろう、老眼鏡と杖、そしてストールまで、急に出てきてびっくり(笑)

隣の男子高校生も知らなかったようで、笑い堪えていて、それにわたしもつられて笑いそうになってしまった(笑)

練習では声が小さかったり、やる気なさそうにしてたりしたのに、

本番では声も大きいし、自信たっぷりで、さすが火事場の馬鹿力はすごいなーと感心。

 

とりあえず、終えたわたしは一安心でしたが、それ以上に周りからの反響が大きくてびっくりしました。

すごいよかったよ!lesoniをありがとう!衣装素敵ね!

みたいな声をたくさん受けて、いやいやこちらこそ参加させてもらっちゃって身なのに…と恐縮する思いすらありました。

次の日もクリニックに来た患者さんに、すごいよかった!といってもらい、活動先にも知れ渡ったりして。

 

トンガは本当に教会を中心にして生きているから、教会の行事に参加するとそれだけで喜ばれたり、顔が知れ渡ったり、話しかけてもらえたりして、女子高生も名前覚えてもらって道端で会えば、話しかけて来てくれたり、めんどくさいこともたくさんあるけど、その分いろんなものを得られたりもすると改めて感じました。

ただの外国人なのに教会行事も温かく受け入れてくれるエウアの人々に感謝しないと。

 

気づいたらエウアでの日々もあと4ヶ月。

あっという間に過ぎていきそうなので、一日一日を大切にしなければと改めて思いました。

そして案の定とても長くなりました。iPhoneで書くと、無駄話が増えるね、ダメだね。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

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